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【基礎知識】つみたて(積立)NISAとは?初心者にもわかりやすく解説します!

つみたてNISAとは?初心者にもわかりやすく解説します!
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現在、日本は銀行にお金を預けても金利が0.001%程度しかつかない超低金利時代に突入しました。

そんな低金利環境下において「老後2000万円問題」など将来のお金の不安を煽るような報道も多くなり、将来に向けて資産形成を考えはじめたという方もいらっしゃるかもしれません。

資産形成を意識し始めると、「つみたてNISA」という単語をよく耳にするようになったり、周りでもつみたてNISAに取り組んでいる人をよく見かけるようになったのではないでしょうか。

つみたてNISAをこれから始めてみたいと思っているけれど、初心者にも分かりやすくつみたてNISAの制度の概要を説明してほしい!

そんな悩みを解決するために、本記事ではつみたてNISAの制度の概要やメリット・デメリットなどを簡潔に分かりやすく紹介していきます。

私も当時学生だった2018年1月につみたてNISAを始めましたので、つみたてNISAのポイントを押さえることはそう難しいことではありません。

東条翔平
東条翔平
私は証券会社に勤めていた経験もあるので、初心者の方にも分かりやすく解説していきたいと思います!

ぜひ、これからつみたてNISAをはじめようと考えている人は本記事を参考にしていただければと思います。

つみたてNISAとは

つみたてNISAは2018年1月よりスタートした少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。

日本では少子高齢化といった社会構造の変化が起こっており、特に将来のお金を不安視する人は増えています。

日本の代表的な老後資金づくりの対策は「貯蓄」ですが、超低金利環境下の時代では全くと言っていいほどお金は増えません。

他に資産形成の有効な手段としては「投資」があるんですが、
「投資はなんだか怖いし、難しそう…」
「投資に興味はあるけれど、ただお金はそんなにないしできないよ…」
と思っている人が多いのが現状です。

そこで、政府(金融庁)が”貯蓄から投資へ”促すためにつみたてNISAの制度を作りました。

東条翔平
東条翔平
この制度ができたことによって投資もだいぶ始めやすくなりましたし、メリットも非常に大きいんです!

まずは、つみたてNISAの特徴を簡潔にまとめていきます。

つみたてNISAを利用できる人日本に在住していて、口座を開設する年の1月1日時点で20歳以上の人
非課税対象つみたてNISA対象の投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益
口座開設可能数1人1口座
非課税投資枠毎年40万円(最大の非課税投資枠は20年間で800万円(=40万×20年))
非課税期間最長20年
投資可能期間2018年∼2042年
投資対象商品金融庁が定める長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託

つみたてNISAは日本在住の20歳以上の人であれば誰でも始めることができます。

ただし、つみたてNISAは1人1口座までしか作ることができません。

毎年40万円の非課税投資枠が与えられ、最長で20年間の非課税期間が設けられています。

もしかしたら、イメージしにくいかもしれませんので、金融庁のHPで紹介されているこちらの図をご覧ください。

つみたてNISAの投資可能期間(金融庁HPより)
金融庁HPより引用

つみたてNISAの投資可能期間は2018年∼2042年と定められていますが、非課税期間は20年設けられています。

つまり、上図のように2037年につみたてNISA枠を活用した場合は2057年まで非課税期間があるということです。

つみたてNISAの投資対象商品は金融庁が定めた長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託となっています。

東条翔平
東条翔平
金融庁が事前に販売手数料がゼロ(ノーロード)のものや信託報酬(保有している間にかかるコスト)が低水準のものを厳選しているため、投資初心者の方でも安心して選べますね!

つみたてNISAのメリット

つみたてNISAの代表的なメリットは以下のとおりです。

  • 少額で始められる
  • 運用益が非課税
  • ラインナップが厳選されている
  • 投資タイミングの判断が不要

少額で始められる

つみたてNISAは少額で始められるといったメリットがあります。

金融機関によって、最小の投資金額は変わりますが、楽天証券やSBI証券といった主要なネット証券では100円から投資可能です。

なので、20代の学生や社会人、30代といった若い層でも非常に始めやすいと思います。

運用益が非課税になる

つみたてNISAの最大のメリットとも言えるのが、運用益が非課税になるということです。

制度の概要でお伝えしたように、つみたてNISAで投資した投資信託から得られる譲渡益や分配金は非課税となります。

つみたてNISAを利用しなかった場合は20.315%の税金がかかるので、この差は非常に大きいです。

例えば、長期にわたって投資信託を運用し、1,000,000円の譲渡益が出た場合、
通常の投資であれば税金が203,150円(20.315%)が引かれて税引後の利益は796,850円となりますが、
つみたてNISAを利用していたとすると税金はかからないので手元にまるまる1,000,000円の利益が残ります。

20年間運用を続けたとすると、利益額も非常に大きく膨らんでいる可能性もありますので、政府が用意してくれた税制優遇制度はしっかり活用していきたいですね。

ラインナップが厳選されている

つみたてNISAは金融庁がラインナップを厳選しているので、初心者の方でも投資商品が選びやすいといったメリットもあります。

特にインデックスファンドの場合は買付時の手数料がかからないノーロードの商品や信託報酬(投資信託を保有している間にかかるコスト)が低水準の商品が選び抜かれています。

つみたてNISAに投資できる商品はコスト面や運用成績面などを勘案し、長期で積立・分散投資がしやすくなっているので、いわゆるぼったくり商品みたいなのも掴みにくいです。

また、当ブログもそうですが、つみたてNISAに関する情報発信を行っている人も非常に多いため、情報の取捨選択もしやすいのではないかと思います。

投資タイミングの判断が不要

つみたてNISAは毎月設定した積立日に自動的に投資信託の買い付けが行われるので、投資タイミングの判断が不要になるといったメリットもあります。

株や投資信託のスポット(一括)購入の場合であれば投資するタイミングを見極めることが非常に重要ですが、つみたてNISAは毎月少額を積み立てていくので投資するタイミングを分散することができます。

投資タイミングの判断が不要になると同時に、ドルコスト平均法(価格が日々変動する金融商品を定期的に一定額ずつ買い付ける手法)の効果も期待できます。

ドルコスト平均法によって相場が高い時には少ない口数を購入し、相場が下落した時にはより多い口数が購入できるので、長期的な視点でみると平均買付単価が下がる可能性があります。

つみたてNISAのデメリット

つみたてNISAの主なデメリットを以下に挙げてみました。

  • 元本割れの可能性がある
  • 非課税投資枠が年間40万円と少ない
  • 損益通算や繰越控除が使えない
  • 商品のラインナップが少ない

元本割れの可能性がある

つみたてNISAも投資である以上、元本割れする可能性があります。

世界の株式に分散投資をした場合、統計データ等をみると長期で運用するほど損をする可能性は低くなることは分かっていますが、それでも将来はどうなるか分かりません。

投資をする際は、元本割れする可能性があることも認識したうえで、余裕資金の範囲内で行うようにしましょう。

非課税投資枠が年間40万円と少ない

つみたてNISAは非常に素晴らしい制度なんですが、人によっては年間の非課税投資枠40万円というのが少なく感じる人もいます。

私も学生時代や社会人1年目の頃は年間の非課税投資枠40万円をフルで使うことはできませんでしたが、資産形成に余力が出てくると年間40万円の非課税投資枠は少し物足りなく感じるようになりました…

ただ、年間40万円を20年にわたって拠出して運用を続けるだけでも十分大きな資産になり得ると思いますので、つみたてNISAの枠を超える部分は特定口座で投資を行えば全然問題はないと思います。

また、さらに大きい金額を非課税で投資したいといった場合は一般NISA(年間非課税投資枠120万円*非課税期間は5年)といった制度もありますのでそちらを使ってみるというのもいいと思います。

ただし、つみたてNISAと一般NISAは同一年での併用はできませんので、ご注意ください。

≫積立NISAと一般NISAどっちにすべき?それぞれの違いを比較

損益通算や繰越控除が使えない

一般NISAと同様、つみたてNISAは損益通算や繰越控除ができません。

損益通算とは、同一年において利益と損失を相殺できる制度です。

たとえば、2021年にA証券会社での利益が+100万、B証券会社での損失が-50万円だったとします。

この時、確定申告をせずにそのままの場合(特定口座の源泉徴収あり)だとA社から203,150円(=1,000,000円×20.315%)の税金が差し引かれます。

確定申告は必要となりますが、損益通算を行うと損益が+50万円(=100万-50万)の利益となり、税金額は101,575円(=500,000円×20.315%)になります。

つまり、損益通算を行ったことによって税金が101,575円も還付されます。

具体例が少し長くなりましたが、つみたてNISAで売却を行った場合はこの損益通算の対象とはならないことにご注意ください。

繰越控除は損益通算を行っても相殺できなかった損失がある場合は、その損失を翌年以降最大3年間にわたって繰越ができるといった制度です。

この繰越控除を利用することによって翌年以降の税負担を軽減することができるのですが、つみたてNISAは対象とならないことを頭に入れておいてください。

商品のラインナップが少ない

金融庁がラインナップを厳選しているといったメリットの半面、つみたてNISAを通して投資できる商品のラインナップが少ないといったデメリットもあります。

インデックスファンドに投資をする分は十分ですが、投資の面白さを見いだし、自分で株式投資やつみたてNISAの対象になっていない他のアクティブファンドを探して投資をしたいといった場合はつみたてNISAが使えません。

ただ、先ほどお伝えしたように、つみたてNISAの商品ラインナップはかなり充実しておりますので、投資初心者のうちはつみたてNISAのラインナップが少ないと感じることはあまりないと思います。

まとめ:つみたてNISAは初心者におすすめの制度

以上、つみたてNISAの概要やメリット、デメリットについて簡潔に紹介させていただきました。

つみたてNISAは金融庁の主導のもとに開設された、誰でも簡単に少額から投資をはじめられる非常に素晴らしい制度です。

本記事で紹介した内容がつみたてNISAをはじめるにあたって最低限知っておきたい基礎知識となりますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

また、書籍等を通じてつみたてNISAの内容を深く理解したいという方はおすすめの本を以下の記事で紹介しているので併せて参考にしてください。

ABOUT ME
東条翔平
資産形成に興味を持ち、学生時代にAFP資格を取得。大学4年生からつみたてNISAをはじめ、現在まで継続中。大手証券会社に勤務していた経験あり。