これから少しずつ資産運用を始めていこうと考えている人にぜひ読んでいただきたい本があります。
その本とは、ウェルスナビCEO柴山和久さんが書いた『これからの投資の思考法』です。
本書を読めば、世界的にスタンダードな運用手法である「長期・積立・分散」投資の重要性を分かりやすく学ぶことができるので、正しい資産運用を実践できるようになります。
また、資産運用のやり方にとどまらず、お金との向き合い方についても考えさせられる内容となっています。
本記事では、『これからの投資の思考法』のおすすめポイントを紹介していくので、ぜひ興味を持たれた方は本書を手に取って読んでみてください。
『これからの投資の思考法』のおすすめポイント
私がこれから少しずつ資産運用を始めていきたいと考えている人に本書をおすすめしたいポイントを3つ紹介します。
- 資産運用における「長期・積立・分散」投資の重要性が学べる
- 正しい資産運用の方法が分かりやすく解説されている
- お金との向き合い方について考えさせられる
資産運用における「長期・積立・分散」投資の重要性が学べる
本書の最大のキーワードとも言えるのが、「長期・積立・分散」です。
「長期・積立・分散」は世界的にスタンダードな運用手法であり、日本でも政府の推進によって始まったつみたてNISAにも取り入れられています。
著者の柴山さんは「長期・積立・分散」の資産運用に関して、
- 10年以上(できれば20年以上)の長期投資
- 毎月、一定の金額を投じる積立投資
- 世界中のさまざまな資産への分散投資
を組み合わせることと定義しています。
詳細は本書を読んでいただきたいのですが、
- 「長期投資」は金融危機の荒波を乗り越えてきた
- 「分散投資」でリスクを抑えられる
- 「積立投資」は為替リスクがコントロールできる
といったことが、過去のデータに基づいて図解で分かりやすく解説されています。
正しい資産運用の方法が分かりやすく解説されている
本書をおすすめしたい2つ目のポイントが、正しい資産運用の方法が分かりやすく解説されているということです。
本書で紹介されている「長期・積立・分散」の資産運用の6つのステップがこちら↓
- 資産運用の目標を立てる
- 最適な資産配分(ポートフォリオ)をつくる
- 具体的な銘柄を選定する
- 取引の前に、もう一度リスクを確認する
- 積立を設定する
- リバランスを着実に行う
それぞれのステップに関して具体的に解説がなされているので、「長期・積立・分散」の資産運用を始めようと思った場合は非常に参考になります。
また、本書はつみたてNISAをテーマにした本ではありませんが、つみたてNISAを始める方法としても使えます。
お金との向き合い方について考えさせられる
本書をおすすめしたい3つ目のポイントが、お金との向き合い方についても学べるということです。
著者の柴山さんは財務省やマッキンゼーでお金に関わる仕事に携わってきた経験もありますし、ウェルスナビを起業するなど様々な挑戦もされています。
そんな柴山さんがお金の存在意義について考えを述べていた部分が個人的には刺さりました。
まず、柴山さんはお金について、「願いを叶える」ために必要であったり、「望まないことをしない」ために必要になると述べています。
つまり、お金は自由を得る手段ということです。
ただ、一方でお金に執着してしまうと自由を失うことにもつながるとも述べています。
本当はやりたい仕事があるのに、今の仕事が高収入だからやりたくはないけど続けてしまう…といったのがいい例だと思います。
そうならないために柴山さんがお金を通じて自由を得るために実践してきた3つのルールがこちらです。
- 若いときは自己投資で可能性を広げる
- 働かなくても2年間やっていける蓄えをつくる
- 収入が増えても生活水準を上げすぎない
このように資産運用の内容だけではなく、お金との向き合い方についても学べる内容となっているので、ぜひ本書を読んでみてくださいね。
まとめ:人間の脳は投資に向いていない?
以上、ウェルスナビCEO柴山和久さんの著書『これからの投資の思考法』を紹介させていただきました。
本書の内容をざっくりとまとめていきます。
本書の核となる部分は、資産運用で世界的にスタンダードな手法である「長期・積立・分散」の重要性を学ぶことができ、正しい資産運用が始められるという点にあると思います。
そして、人間の脳は感情に左右されやすくなっており、投資に向いていないので、資産運用は積み立てを自動化することが適しているとも述べられています。
現在はそれに適した制度としてつみたてNISAが普及していますが、柴山さんは投資先進国と日本の資産運用の差に問題意識を持ってウェルスナビのサービスを立ち上げました。
もしかすると、本書を読むと自動で「長期・積立・分散」投資を代行してくれるウェルスナビに魅力を感じるかもしれませんが、手数料が年率1%かかるということは頭に入れておいてください。
AIなどのテクノロジーを駆使しているので非常にコストは安く抑えられていますが、つみたてNISAの方がコストは抑えられます。
なので、多少時間にゆとりがあってつみたてNISAを自分で始められそうな人はつみたてNISAで「長期・積立・分散」投資をするのがいいと思いますし、仕事や家族との時間を大切にして資産運用は任せたいという人はウェルスナビを活用するといった風に切り分けることが重要です。
ウェルスナビはつみたてNISAと比較するとコストは高いですが、元証券マンだった身としては大手証券会社で資産運用を任せる、資産運用を全く何もしないという選択肢よりはウェルスナビに任せた方がよっぽどいいと思っています。
ぜひ、本記事が資産運用をこれから始めようと考えている人の参考に少しでもなれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。