- つみたてNISAをこれから始めようと考えているけれど、どこで口座開設するべき?
- つみたてNISAを始めるならネット証券がおすすめって聞いたけど、本当?
- 知識がないから対面型の銀行や証券会社に頼ってみようと考えているけれど、どうなんだろう…?
つみたてNISAをこれから始めるにあたって、どこの金融機関で口座開設をするべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
ですが、私はつみたてNISAを目的として口座開設をするのであれば、ネット証券一択だと思っています。
私は約3年半ほど大手証券会社に勤務していた経験があり、その内部事情を知っている立場からすると対面型の銀行や証券会社でつみたてNISAを始めるメリットが皆無だからです。
本記事では、私が証券マンとして働いていた経験も交えつつ、つみたてNISAを目的に資産運用を始めるならネット証券がおすすめな理由と対面型の金融機関を避けた方がいい理由を紹介します。
つみたてNISAの口座をどこで開設しようか悩んでいる人にとって参考になる内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
この記事を書いた人
- AFP資格保有(FP実務経験あり)
- 過去に大手証券会社に勤務していた経験あり
- 2018年よりつみたてNISAを継続
積立NISAを始めるならどこ?【結論:ネット証券】
これからつみたてNISAの口座開設を行うのであれば、金融機関の選択肢としては以下の4つがあります。
- 対面銀行
- 対面証券
- ネット銀行
- ネット証券
そして、この中からつみたてNISAの口座開設を行うのであればネット証券がおすすめです。
ネット証券がおすすめな理由は3つあります。
- ファンドの取扱本数が圧倒的に多い
- 積立金額や積立頻度をより柔軟に設定できる
- ポイントサービスが充実している
1つずつ見ていきましょう。
①ファンドの取扱本数が圧倒的に多い
つみたてNISAを始めるにあたってネット証券をおすすめする最大の理由がファンドの取扱本数の多さです。
以下の表に大手ネット証券、大手銀行、大手証券会社における主要5社のつみたてNISA取扱ファンド本数をまとめました。
カテゴリー | 取扱ファンド本数 | 備考 |
---|---|---|
大手ネット証券5社 | 169本 (5社平均) | SBI証券(177) 楽天証券(179) マネックス証券(152) 松井証券(172) auカブコム証券(163) |
大手銀行5社 | 6本 (5社平均) | 三菱UFJ銀行(12) 三井住友銀行(4) みずほ銀行(6) 三井住友信託銀行(6) りそな銀行(4) |
大手証券会社5社 | 38本 (5社平均) | 野村證券(7) 大和証券(22) SMBC日興証券(158) みずほ証券(3) 三菱UFJモルガン・スタンレー証券(0) |
つみたてNISAの対象商品はそもそも金融庁が厳選しており、買付時の手数料もかかりませんが、それでも取扱本数が多いネット証券の方が低コストファンドも充実しています。
低コストファンドも充実していて、選択肢も幅広いのでつみたてNISAを始めるならネット証券で口座開設しましょう。
②積立金額や積立頻度をより柔軟に設定できる
ネット証券は対面型の銀行や証券会社と比べてより柔軟に積立金額や積立頻度を設定することが可能です。
どういうことかというと、主要ネット証券3社は最低積立金額が「100円以上1円単位」と小さく、積立頻度も「毎月or毎日」から柔軟に設定することができます。(SBI証券は「毎週」にも対応)
対面型の大手銀行や大手証券会社では、最低積立金額が「1,000円以上」のところが多く、積立頻度も「毎月」のみの対応となっているところが多いです。
この点はそこまで重要ではありませんが、少なくとも主要ネット証券3社を選んでおけば、選択肢に困ることはありません。
③ポイントサービスが充実している
これまでの話だと、ネット証券が選択肢が多いという点で優位でしたが、決定的に異なるのがポイントサービスです。
ネット銀行や対面型の銀行、証券会社でも低コストのファンドを取り扱っていれば、そこまで大差がありませんが、ネット証券ではつみたてNISAで各種ポイントが付与されます。
証券会社 | ポイント | クレカ積立 | 投信マイレージ |
---|---|---|---|
SBI証券 | Tポイント Pontaポイント dポイント Vポイント | 対応 (通常:0.5%) | 対応 (0.02%~0.025%) |
楽天証券 | 楽天ポイント | 対応 (0.2%~1%) | 対応 (一定の残高に到達した場合に付与) |
マネックス証券 | マネックスポイント | 対応 (1.1%) | 対応 (0%~0.08%) |
松井証券 | 松井証券ポイント | 非対応 | 対応 |
auカブコム証券 | Pontaポイント | 対応 (通常:1%) | 対応 (0.005%~0.24%) |
各種証券会社によって付与されるポイントはバラバラですが、投資信託をクレカで積立することによってポイントが貯まったり、投資信託の保有に応じてポイントがもらえるのはお得です。
あくまでポイントはおまけ的な要素ですが、ネット証券でつみたてNISAを始める大きな優位性になりますね!
【元証券マンだから言える】対面型の銀行や証券会社を避けるべき理由
上記で述べたように、これからつみたてNISAを始めるならネット証券がおすすめなのですが、ここでは対面型の銀行や証券会社を避けるべき理由を紹介させていただきます。
最大の理由は、対面型の銀行や証券会社は莫大な人件費がかかっており、販売側に全く旨味のないつみたてNISAに対する適切な対応が期待できないからです。
私も実際に大手証券会社に約3年半勤めていたので、中の事情も踏まえて説明させていただきます。
基本的に証券マンは給与が高く、その人件費を賄った上で会社の利益も出さなければならないので、1人の営業マンは多くの収益目標を抱えています。
各自その目標を達成するために、株や投資信託、債券といった商品を販売していくのですが、基本的に手数料が高い商品(=証券会社に利益が多いもの)が多いのが実情です。
対面型の金融機関でもつみたてNISAの取り扱いはありますが、買付時にかかる手数料もなければ、証券会社に入る信託報酬も少なく、多くの資金導入も見込めない、そして事務の手続きに時間がかかるつみたてNISAはなるべく避けたいのが本音なんですね…
もちろん、担当しているお客様からつみたてNISAをやりたいと言われたら対応しますが、上司からはあまり時間をかけるなと言われるので、そこまで時間をかけることができません。
おそらく、対面型の銀行や証券会社でつみたてNISAを始めようか考えたことがある人は知識がなくて不安だから人に教えてもらいたいという気持ちがあるのではないでしょうか。
でも、上述のように対面型の金融機関はつみたてNISAに対してそこまで時間が割けないというのが実情なので、期待しているサービスとはかけ離れている可能性があります。
また、対面で相談していると、資産がそれなりにあると把握された場合は金融商品の勧誘が頻繁にくる可能性もあるので注意が必要です。
知識がなくてもネット証券でつみたてNISAを始められる?
これからつみたてNISAを始めるのであればネット証券がおすすめという話をしてきましたが、「自分には投資に対する知識もないし、ネット証券で始められるか不安…」と感じている方もいらっしゃるかと思います。
ただ、安心してください。つみたてNISAをネット証券で始めることは難しくありません。
主な理由は以下の2つ。
- つみたてNISAという制度自体が非常にシンプル
- つみたてNISAに関する情報もたくさん出回っている
まず、つみたてNISAは数ある投資の手法の中でも制度が非常にシンプルで分かりやすいです。
多少は制度や投資商品に関して理解を深めておくことが必要になりますが、ある程度理解できれば誰でも簡単に始められます。
実際に私もつみたてNISAを始めたのは特に知識もなかった大学生の頃でした!
また、今の時代はつみたてNISAに関する書籍も充実しており、YouTubeで情報発信している人も多いので、簡潔に体系立てて学びやすくなっています。
これからつみたてNISAを始めようと考えている方に特におすすめなのは、水瀬ケンイチさんの著書『お金は寝かせて増やしなさい』です。
≫【書評/要約】『お金は寝かせて増やしなさい』水瀬ケンイチ|インデックス投資のバイブル
私も学生の頃に本書を読んで、つみたてNISAの制度や魅力を理解することができ、すぐにつみたてNISAを始められました。リアルの友人にもおすすめしている良書です!
基本的には書籍を読めば、難なくつみたてNISAを始められるかと思いますが、ネット証券では電話での問い合わせに対応しているところも多く、不安な点があればサポートしてもらえるので安心です。
投資初心者の方でも安心してネット証券でつみたてNISAを始めましょう!
まとめ:積立NISAを始めるならネット証券一択!
以上、これからつみたてNISAを始めるなら、対面の銀行や証券会社ではなく、ネット証券がおすすめな理由を紹介させていただきました。
改めてまとめると、つみたてNISAをネット証券で始めるおすすめな理由は以下の3つです。
- ファンドの取扱本数が圧倒的に多い
- 積立金額や積立頻度をより柔軟に設定できる
- ポイントサービスが充実している
そして、私が大手証券会社に勤めていた実体験から対面型金融機関をおすすめできない理由も併せて紹介させていただきました。
これからつみたてNISAを始めるのであれば、ネット証券一択だと思っていますが、「投資の知識がなくて不安…」という方も安心してください。
つみたてNISAの制度を理解するのは難しくありませんし、今は書籍等も充実しています。
当ブログでもこれからつみたてNISAを始めようと考えている方に向けて役立つ情報発信を行なって参りますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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以下の記事では、つみたてNISAに対応している主要ネット証券6社について分かりやすく比較表をまとめた上で各社の特徴や違いを紹介しています。
ぜひご自身にとって最適なネット証券選びに役立ててください。