つみたてNISAなどの投資信託の積立で活用している人も多いネット証券のクレカ積立サービス。
毎月の投信積立の決済をクレジットカードにすることによって入金の手間を省くことができ、さらにポイントも貯まるので非常にお得です。
ただ、主要ネット証券5社のクレカ積立サービスはそれぞれ内容が異なるので、違いが分かりにくくて困っている…という人もいるかもしれません。
そこで本記事では、主要ネット証券5社のクレカ積立サービスを徹底調査し、分かりやすく比較できるように内容をまとめました。
現時点で通常カードによるクレカ積立のポイント還元率が最も高いのはマネックス証券(1.1%)でしたが、各社の内容を理解したうえで証券会社選びの役に立てていただければと思います。
あくまでクレカ積立はおまけの位置付けになりますが、逆にネット証券選びで差別化できるポイントとも言えるので参考にしてみてください。
クレカ積立のメリット・デメリット
近年ネット証券を中心に、毎月積立投資をしている投資信託の決済手法としてクレジットカードを利用できるようになりました。
非常に便利なサービスですので、まずはクレカ積立のメリットとデメリットを簡単に押さえておきましょう。
クレカ積立をする3つのメリット
毎月積立投資を行なっている投資信託を買付する際にクレジットカードで決済するメリットは主に3つあります。
- 積立金額に応じてポイントが貯まる
- 証券口座に入金する手間が省ける
- 貯まったポイントを投資に回すことができる
クレカ積立の最大のメリットは積立金額に応じてポイントが貯まるということです。
各社によってポイントの付与率は異なるものの、投資信託の積立時にポイントが還元されるのは非常に魅力的です。
対面の金融機関で投資信託を購入する場合は買付手数料を取られることが多いですが、ネット証券だと買付手数料がかからないものが多い上に買った側がポイントをもらえるなんてすごいですよね。
そしてクレカ積立の設定をしておくと、毎月の投信積立時にわざわざ証券口座に入金する手間が省けるのも非常に大きなメリットです。
さらに、証券会社によっては貯まったポイントを毎月の投資信託の積立に充てることができるので、ポイントを有効活用できるという点も便利ですよね。
クレカ積立をする3つのデメリット
非常に便利で魅力的なクレカ積立のサービスですが、注意すべき点も少しだけあります。
- 積立日が指定できない
- 積立設定は毎月しか選べない
- クレカ積立によるポイント還元率は変わる可能性がある
通常の投信積立の場合、積立日を何日と指定することができたり、積立頻度を毎月や毎日といった選択をすることが可能です。
一方クレカ積立を設定すると、積立設定は基本毎月となり、積立日は各社が定めた日に設定されます。
そこまで大きなデメリットではありませんが、一応頭に入れておきましょう。
また、各社がクレカ積立で提供しているポイント還元率は今後も変動する可能性があるということも注意が必要です。
チェックポイント
投資信託のクレカ積立にもメリットとデメリットがあるが、メリットの方が非常に大きいため積極的に活用しよう!
【比較表】主要ネット証券5社のクレカ積立
主要ネット証券5社によるクレカ積立の条件を徹底比較しました。
証券会社 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | 松井証券 | auカブコム証券 |
提携カード | 三井住友カード | 楽天カード | マネックスカード | MATSUI SECURITIES CARD | au PAYカード |
クレカ積立 | 対応 | 対応 | 対応 | 非対応 | 対応 |
クレカ積立 ポイント付与率 | 0.5% | 0.2%~1.0% | 1.1% | – | 1.0% |
ランクアップ/特典 | ゴールド:1.0% プラチナ:2.0% | 楽天キャッシュ決済で0.5%~1.0% | – | – | UQ mobile:+2.0% au回線:+4.0% |
最低積立金額 | 100円以上 1円単位 | 100円以上 1円単位 | 1,000円以上 1円単位 | – | 100円以上 1円単位 |
上限積立金額 | 50,000円 | 50,000円 | 50,000円 | – | 50,000円 |
積立頻度 | 毎月 | 毎月 | 毎月 | – | 毎月 |
投信積立の タイミング | 毎月1日 | 毎月8日* | 毎月24日 | – | 毎月1日 |
貯まるポイント | Vポイント | 楽天ポイント | マネックスポイント | 松井証券ポイント | Pontaポイント |
積立時の ポイント利用 | 対応予定 (2022/5~) | 対応 | 非対応 | – | 非対応 |
魅力 | ・総合的なサービス充実度No.1! ・三井住友カードNL(ナンバーレス)は安心・安全 | ・楽天経済圏の活用でポイントが貯まる ・条件を満たせばSPU+0.5倍 | ・通常カードによるクレカ積立ポイント還元率No.1 ・貯まったポイントは様々なポイントに交換可能 | ・貯まったポイントで投資信託を購入できる | ・au経済圏の活用でポイントが貯まる ・貯まったポイントで投資信託やプチ株の購入が可能 |
魅力度 | (4.0 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (3.0 / 5.0) | (4.0 / 5.0) |
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
*楽天証券のクレカ積立による投信積立のタイミング
・毎月1日(2021/6/19以前に楽天カードクレジット決済の積立設定をした人)
・毎月8日(2021/6/20以降に楽天カードクレジット決済の積立設定をした人)
主要ネット証券5社のクレジットカードを徹底比較!
主要ネット証券5社の提携クレジットカードの詳細をまとめました。
SBI証券×三井住友カード
SBI証券×三井住友カードによる充実したサービス
SBI証券で投資信託の積立投資をするなら併せて持っておきたい「三井住友カード」。三井住友カードでの積立投資額に応じて0.5%〜2%のVポイントが貯まります!
内容 | SBI証券の投信積立サービスを三井住友カードが発行するクレジットカードで支払いできる |
対象商品 | SBI証券で積立投資ができる投資信託(約2,700本) |
対象カード | 三井住友カード |
預かり区分 | 特定口座/一般口座/一般NISA/つみたてNISA |
投信積立のタイミング | 毎月第1営業日(原則) |
最低投資金額 | 100円(毎月) |
貯まるポイント | Vポイント |
ポイント還元率 | 通常:0.5% ゴールド:1% プラチナ:2% |
積立金額の上限 | 50,000円(毎月) |
ポイント付与時期 | 投資信託積立設定締切日の当月末日(予定) |
三井住友カードの中でも特におすすめなのがNL(ナンバーレス)カード。
ナンバーレスカードは文字どおり、カード番号や有効期限等が印字されていないので、カード番号を盗み見される危険性がないので安心・安全!
楽天証券×楽天カード
楽天経済圏による相乗効果
楽天証券で投資信託の積立投資をするなら併せて活用したい「楽天カード」。楽天カードでの積立投資額に応じて0.2%〜1.0%の楽天ポイントが貯まります!
内容 | 楽天証券で投信積立の引落方法として楽天カード決済できる(毎月50,000円まで) |
対象商品 | 楽天証券で投信積立の対象となっている投資信託(約2,500銘柄) |
対象カード | 楽天カード |
預かり区分 | 特定口座/一般口座/一般NISA/つみたてNISA |
投信積立のタイミング | 毎月1日(2021/6/19以前に楽天カードクレジット決済の積立設定をした人) 毎月8日(2021/6/20以降に楽天カードクレジット決済の積立設定をした人) |
最低投資金額 | 100円 |
貯まるポイント | 楽天ポイント |
ポイント還元率 | 【~2022/9】1% 【2022/9~】0.2%~1%* *人気の低コストファンドは0.2% |
積立金額の上限 | 50,000円(毎月) |
ポイント付与時期 | 積立注文月の15日前後に付与 |
楽天カードにも様々な種類がありますが、中でもおすすめなのは以下の3つです。
カード種別 | 楽天カード | 楽天ゴールドカード | 楽天プレミアムカード |
年会費 | 永年無料 | 2,200円(税込) | 11,000円(税込) |
申込可能年齢 | 18歳以上 | 20歳以上 | 20歳以上 |
国際ブランド | VISA、Master JCB、American Express | VISA、Master、JCB | VISA、Master JCB、American Express |
利用可能額 | 最高100万円 | 最高200万円 | 最高300万円 |
クレジットカード 基本ポイント還元率 | 1.0% | 1.0% | 1.0% |
楽天市場(SPU) | +2倍 | +2倍 | +4倍 |
楽天証券クレカ積立 ポイント還元率 | 0.2%~1.0% | 0.2%~1.0% | 0.2%~1.0% |
空港ラウンジ(国内) | なし | 主要国内空港ラウンジ無料(年間2回まで) | 主要国内空港ラウンジ無料 |
海外空港ラウンジ | なし | なし | プライオリティ・パス無料 |
こんな人におすすめ | とりあえず楽天証券で投信積立をやるならコレ | 少しステータス感を持ちたい人 | 楽天市場でよく買い物するヘビーユーザー |
詳細 | 詳細 | 詳細 | 詳細 |
マネックス証券×マネックスカード
クレカ積立のポイント還元率No.1!
2022年2月にスタートしたマネックスカードによる投資信託の積立サービス。最大の魅力はネット証券最大のクレカ積立ポイント還元率1.1%!
内容 | マネックス証券の投信積立の引落方法としてマネックスカードが利用できる |
対象商品 | マネックス証券で投信積立を行うことができる投資信託 |
対象カード | マネックスカード |
預かり区分 | 特定口座/一般口座/一般NISA/つみたてNISA |
投信積立のタイミング | 毎月24日(原則) |
最低投資金額 | 1,000円 |
貯まるポイント | マネックスポイント |
ポイント還元率 | 1.1% |
積立金額の上限 | 50,000円(毎月) |
ポイント付与時期 | 申込締め日の翌月下旬 |
マネックスカードはポイントが非常に貯まりやすいカードで、投資信託のクレカ積立によるポイント還元率は1.1%、通常のクレカ利用時でも1.0%のポイントが還元されます。
そして貯まったポイントに関しては、dポイントやAmazonギフト券など様々なポイントと交換できるので非常に使い勝手も良いです。
初年度の年会費は無料で、年に1回カードを利用することで翌年の年会費も無料となります。
名称 | マネックスカード |
年会費 | 550円*(初年度無料) *年1回のカード利用で翌年度も無料 |
申込可能年齢 | 20歳以上 |
国際ブランド | JCB |
クレジットカード 基本ポイント還元率 | 1.0% |
マネックス証券クレカ積立 ポイント還元率 | 1.1% |
ポイント交換先 | 株式手数料、仮想通貨、dポイント、Amazonギフト券、Tポイント、Pontaポイント、Nanacoポイント、WAONポイント、JALマイル、ANAマイル |
松井証券×MATSUI SECURITIES CARD
元手資金0円のポイント投資が可能
松井証券がジャックス(JACCS)と提携して発行しているクレジットカード「MATSUI SECURITIES CARD」。松井証券の口座と紐付けると貯まったポイントをそのまま自動で投資に回すことができます。
松井証券は主要ネット証券5社で唯一クレカ積立のサービスに対応していません。
ただし、MATSUI SECURITIES CARDで貯まったポイントは1ポイント=1円換算で100ポイント(100円)から毎月自動的に投資信託を購入することができます。
名称 | MATSUI SECURITIES CARD |
年会費 | 1,375円*(初年度無料) *年1回のカード利用で翌年度も無料 |
申込可能年齢 | 20歳以上(松井証券の口座を持っている必要がある) |
国際ブランド | Mastercard |
クレジットカード 基本ポイント還元率 | 【通常】0.5% 【JACSSモール利用時】1.0%~(Jデポも付与) |
ETC | 無料 |
ポイント交換 | dポイント、Amazonギフト券、商品(3,000種類) |
auカブコム証券×au PAYカード
au経済圏でポイントがたくさん貯まる「au PAYカード」
2022年3月よりauカブコム証券の投信積立で決済可能となった「au PAYカード」。au PAYカード決済で投資信託を積み立てるとポイントが1.0%貯まります!
内容 | auカブコム証券の投信積立の引落方法としてau PAYカードが利用できる |
対象商品 | auカブコム証券で積立設定可能な全ての投資信託 |
対象カード | au PAYカード |
預かり区分 | 特定口座/一般口座/一般NISA/つみたてNISA |
投信積立のタイミング | 毎月1日(原則) |
最低投資金額 | 100円 |
貯まるポイント | Pontaポイント |
ポイント還元率 | 【au PAYカード】1.0% 【UQ mobile特典】+2.0%(最大3.0%) 【au特典】+4.0%(最大5.0%) |
積立金額の上限 | 50,000円(毎月) |
ポイント付与時期 | Ponta会員ID連携済:積立買付する月の12日〜15日 Ponta会員ID未連携:積立買付する月の10日 |
au PAYカードには通常カードとゴールドカードの2種類があります。
au経済圏のサービスを活用すればするほどポイントが貯まりやすくなっているので、これからauのサービスを活用していくのであればぜひ持っておきたいカードです。
カード種別 | au PAYカード | au PAYゴールドカード |
年会費 | 1,375円* *条件を満たせば年会費無料 | 11,000円(税込) |
申込可能年齢 | 18歳以上 (au IDが必要) | 20歳以上 (au IDが必要) |
国際ブランド | VISA、Master | VISA、Master |
クレジットカード 基本ポイント還元率 | 1.0% | 1.0% |
au PAY残高チャージ+コード支払 ポイント還元率 | 1.5% | 2.5% |
au PAYマーケット お買い物特典プログラム | 【最大16%】 | +2.0%【最大18%】 |
auカブコム証券クレカ積立 ポイント還元率 | 1.0% | 1.0% |
空港ラウンジ | 付帯なし | 無料で利用可能 |
こんな人におすすめ | auカブコム証券の投信積立で利用を考えている | au経済圏の様々なサービスをたくさん活用している |
ネット証券選びで失敗しないために
これまでクレカ積立サービスに焦点を当てて主要ネット証券5社の特徴を紹介してきました。
主要ネット証券5社はいずれも投資商品のラインナップやサービスが非常に充実しているので、クレカ積立などのポイントサービスは証券会社選びで差別化しやすいポイントです。
ただし、クレカ積立によるポイント還元率は将来的に変動する可能性があることには注意しましょう。
クレカ積立などのポイントサービスの条件だけに引っ張られてしまうと、いざ条件が改悪されてしまった時に不都合が生じてしまいます。
投資信託の積立投資は長期で継続していくものなので、総合的な観点から自身にとって最適だと思う証券会社を選ぶようにしましょう。
以下の記事では、つみたてNISAを始めるにあたっておすすめのネット証券6社を総合的に比較しておりますので、併せて参考にしていただければ幸いです。
迷ったら総合力No.1のSBI証券がオススメ!
以上、主要ネット証券5社のクレカ積立サービスの内容を徹底比較しました。
クレカ積立のポイントサービスは各社の内容が大きく異なる部分でもありますので、ネット証券会社選びの参考にしてください。
投資信託の積立投資はできれば1社にまとめて長期で継続することが望ましいので、自身がよく利用するサービスに紐づいたネット証券を選んでいただくのが良いです。
ただ、それでもどこにするか決めきれないという方は総合力No.1のネット証券「SBI証券」をおすすめします。
商品の取り扱いの多さや取引手数料の安さはもちろんのこと
- 4種類のポイント(Tポイント、Pontaポイント、dポイント、Vポイント)に対応
- 三井住友カードでのクレカ積立でポイントが0.5%〜2%貯まる
- 投資信託の保有残高に応じてポイントが付与される投信マイレージサービスあり
といったように総合的にサービスが充実しています。
SBI証券の口座開設は無料ですので、これから積立投資を始める方は口座開設しておきましょう!
SBI証券は利用者数No.1のネット証券
SBI証券で口座を開設するまた、SBI証券で投資信託の積立投資をするならクレカ決済に対応した三井住友カード(NL)を作っておきましょう!(年会費は無料)