現在はつみたてNISAやiDeCoといった投資環境も整備され、低コストで世界の株式に幅広く分散投資することが簡単にできるようになりました。
このような素晴らしい環境が整備された結果、大多数の人が世界株式を対象としたインデックスファンドに長期投資を行っているのではないでしょうか。
ただ、中にはこんな風に思っている方もいらっしゃると思います。
そんな方にぜひ知っていただきたいのが、SBIアセットマネジメントが運用を手掛けている「EXE-i(エグゼアイ) グローバル中小型株式ファンド」です。
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」はETFへの投資を通じて、日本を含む世界の中小型株式に投資を行っています。
ETFを利用したファンドオブファンズ方式によって低コストを実現しており、つみたてNISAやiDeCoの対象にも選ばれている商品でもあります。
そこで本記事では、「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の基本情報から特徴、運用成績、評判を紹介します。
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の評価や評判が気になっている方に参考になる内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
- 2つのETFに投資を行う”ファンド・オブ・ファンズ”方式の投資信託
- 低コストで世界の中小型株式に分散投資することができる
- 同様の種類のファンドはほとんどなく、しっかり差別化することができている
EXE-i グローバル中小型株式ファンドの基本情報
まずは「EXE-i(エグゼアイ) グローバル中小型株式ファンド」の基本情報をまとめました。
ファンド名 | EXE-i グローバル中小型株式ファンド |
運用会社 | SBIアセットマネジメント |
設定日 | 2013年5月13日 |
決算日 | 毎年5月12日 |
購入時手数料 | なし |
信託報酬 | 0.253% |
実質コスト | 0.275% |
信託財産留保額 | なし |
つみたてNISA | 対応 |
iDeCo | 対応(SBI証券のみ) |
備考 |
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の運用会社はSBIアセットマネジメントです。
ネット証券最大手の「SBI証券」やネット銀行最大手の「住信SBIネット銀行」を運営しているSBIグループの資産運用会社ですね。
ファンドの設定日は2013年5月13日で決算日は毎年5月12日となっています。
購入時の手数料と解約時に差し引かれるコストである信託財産留保額はともにかかりません。
信託報酬は0.253%と非常に低く抑えられています。
売買委託手数料や有価証券取引税、その他費用を加味した実質コストは0.275%です。
つみたてNISAやiDeCoの対象商品にも選ばれているので、「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」への投資をする際はしっかり税制優遇制度を活用しましょう。
EXE-i グローバル中小型株式ファンドの特徴
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の主な特徴は以下の2つです。
- 複数のETFに分散投資する”ファンド・オブ・ファンズ”方式
- 世界の中小型株式に分散投資することができる
①ETFを投資対象としたファンドオブファンズ方式
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」は2つのETFに投資を行う”ファンド・オブ・ファンズ”方式をとっています。
ファンド・オブ・ファンズ方式とは株式や債券などの資産に直接投資するのではなく、株式や債券に投資している複数の投資信託(ETF)に投資をして、運用を行う仕組みを指します。
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の投資対象となっているファンドは以下の2つです。
バンガード・スモールキャップETF (60%) | 連動指数:CRSP USスモールキャップ・インデックス 米国の小型株式の動向を示す株価指数。米国の株式市場の時価総額下位2%∼15%に属する銘柄で構成されている。 |
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バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)スモールキャップETF (40%) | 連動指数:FTSEグローバル・スモールキャップ(除く米国)インデックス FTSE社が開発した指数で、米国を除く世界の小型株の動きを表す株価指数。 |
米国の小型株式に連動する「バンガード・スモールキャップETF」に60%、米国を除く世界の小型株に連動する「バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)スモールキャップETF」に40%の割合で投資を行っています。
同じつみたてNISAの対象でファンド・オブ・ファンズ方式を採用している有名なファンドにはセゾン投信がありますが、セゾン投信は投資信託に投資しているのに対し、EXE-iはETFに投資を行っているためよりコストを低く抑えられています。
また「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」はファンド・オブ・ファンズ方式のため、つみたてNISAにおいてインデックスファンドには分類されていないことも覚えておいてください。
②世界の中小型株式に分散投資が可能
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」は米国の小型株式に連動するETFと米国を除いた世界の小型株に連動するETFに投資をしているため、この1本で世界の中小型株式に分散投資することができます。
つみたてNISAやiDeCoを行っている人の大半は大型株式を含んだ全世界の株式に分散投資を行っていますが、中にはもっと大きなリターンを狙える中小型株に絞って投資をしたいという人もいると思います。
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」はこの1本で世界55ヵ国の中小型株に分散投資ができるので、中小型株式に絞りながらも世界に幅広く分散投資をしたい方にはおすすめです。
実際、「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」のような低コストかつ世界の中小型株式に広く分散投資できる投資信託はほとんどありません。
アクティブファンドを活用すれば、さらに投資対象を絞った中小型株式に投資をすることができますが、その分コストが高くなってしまいます。
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」はつみたてNISAやiDeCoといった制度に対応しているという点でも分がありますね。
決算期ごとの運用成績
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の決算期における直近6年間の運用成績をまとめました。
基準価額 | 期中騰落率 | 純資産総額(百万円) | |
2016/5/12(3期) | 11,954 | -16.30% | 2,641 |
2017/5/12(4期) | 14,968 | 25.20% | 3,830 |
2018/5/14(5期) | 16,661 | 11.30% | 5,191 |
2019/5/13(6期) | 15,895 | -4.60% | 6,082 |
2020/5/12(7期) | 13,601 | -14.40% | 5,800 |
2021/5/12(8期) | 21,972 | 61.50% | 10,186 |
よりリスクの高い中小型の株式を投資対象としているだけあって、基準価額の動きはかなり激しいです。
特にコロナショックの反動で相場も大きく上昇した8期【2021/5/12】は年間の基準価額上昇率が+61.5%と凄まじい上げ方を見せています。
純資産総額は年々微増の傾向ではありましたが、8期の決算時点で100億円を突破しました。
続いて「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の1年、3年、5年といった期間別のトータルリターン、標準偏差、シャープレシオをまとめました。
1年 | 3年(年率) | 5年(年率) | |
トータルリターン | 31.12% | 14.01% | 11.42% |
カテゴリー順位 | 92位(307本中) | 111位(214本中) | 77位(157本中) |
標準偏差 | 10.45 | 23.2 | 19.43 |
カテゴリー順位 | 150位(307本中) | 175位(214本中) | 133位(157本中) |
シャープレシオ | 2.98 | 0.6 | 0.59 |
カテゴリー順位 | 86位(307本中) | 147位(214本中) | 99位(157本中) |
5年の期間で見ると、トータルリターンが年率11.42%となっており、同カテゴリー内では77位(157本中)の成績を残しています。
より値動きの激しい中小型株式に投資をしているということもあって、標準偏差は19.43と相対的に高くなっています。
運用の効率性を示すシャープレシオは0.59で、長期スパンでの運用成績は冴えない結果となっていますね。
モーニングスターから付与されるレーティングも☆3と評価もイマイチです。
【評判】月次の資金流出入の推移
「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の評判を客観的に知るために月次の資金流出入額のグラフを見ていきましょう。
ファンドの資金が流入しているということは「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」を購入している人が多くなっているということですし、逆に資金が流出している場合は運用成績に満足できずに解約した、もしくは利益確定等で売りが出ているという風に読み取れます。
以下が2021年11月30日時点の「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の月次資金流出入額のグラフです。
資金流出に転じている局面も多少見られるものの、毎月安定して資金の流入が続いていることから評判はいいですね。
似たタイプのファンドが数少なく、しっかりと差別化が図れていることが伺えます。
まとめ:低コストで世界の中小型株に分散投資
以上、「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」の基本情報から特徴、決算期ごとの運用成績、評判について紹介しました。
改めてまとめると、「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」はファンド・オブ・ファンズ方式を採用しており、低コストで世界の中小型株式に分散投資することができます。
大型株式を含めた低コストのインデックスファンドは数多いですが、大型株を含めない世界の中小型株式に投資ができるファンドは数少ないです。
長期の運用成績は相対的に冴えない成績となっていますが、つみたてNISAやiDeCoといった制度にも対応しており、投資対象はしっかりと差別化できているので、世界の中小型株式に幅広く分散投資がしたいという方にはおすすめできます。
つみたてNISAで「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」に投資をする場合は楽天証券やSBI証券、マネックス証券といった主要なネット証券は対応しています。
iDeCoを活用する場合はSBI証券のみの取り扱いとなっておりますので、SBI証券をご活用ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
【免責事項】
・本記事は投資に関する情報の提供を目的に作成したものであり、特定の金融商品の勧誘を目的としたものではありません。
・また、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものでもありません。
・投資は自己責任でお願いします。
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